2021年6月に Poly G7500, Poly Studio X ファミリー共通のソフトウェアである Software 3.5.0 がリリースされました。3.4.0 との差分をリリースノートをもとに解説します。機能タイトルはリリースノートと合わせるため意図的に英語にしています。
参考情報
アップグレードへの最小バージョン
Poly VideoOS 3.5.0 のアップグレードのためにはPoly VideoOS 3.2.0 が最小要件となります。Poly Video OS 3.2.0未満のデバイス、例えば 3.1.x から3.5.0にアップグレードするためには一度 3.2.0から3.3.2のバージョンにアップデートを一度し、そのあとに3.5.0にアップグレードする必要があります。
詳細: Tech Alert: PolyOS update to 3.4.0 will not work if starting from version 3.1.x or older(パートナー権限必要)
Poly Video OS 3.2.0-3.3.2 へのアップデートは下記の方法があります。
- カスタム Web サーバを立てる
ご参考:Poly Studio X30/X50 および Poly G7500 ソフトウェアアップグレード
- USB Firmware からアップデートする
(ただし、TC8のアップデートはVer 3.1.x では未対応です)
ご参考:Poly Video OS USB フラッシュドライブを利用したアップグレード・ダウングレード
- Poly Lens/Resource Manager を利用する
Poly Lensに登録することで過去のリリースのファームウェアの選択肢が利用できます。
ピンホールリセットによる工場出荷時の復元
工場出荷時の復元では、システムのフラッシュメモリが完全に消去され、安定したソフトウェアバージョンに復元されます。以前のリリースでは、.0 への切り戻しでした。現在の工場出荷時の復元バージョンについてはPoly VideoOS Software 3.5.0 リリースノートの Version History セクションを参照してください。
例
–Factory Restore Partition Update to 3.3.2
Poly Video OS Software 3.5.0 新機能
Microsoft Teams Enhancements
Microsoft Teams Rooms on Android 関連の機能改善が加わっています。Poly Video OS 3.3.2 に続いての Teams 認定のファームウェア 1449/1.0.96.2021051904 となります。 Microsoft Teams Admin Center への掲載はリリース後、2~3週間のインターバルを置いて掲載予定です。
Teams Admin Center 掲載バージョンおよび履歴は下記から参照可能です。
Product release information for Teams Rooms on Android
なお、 Microsoft Teams モードについてパートナー様向けには下記の Tech Alert も変更して出ています。
https://knowledgebase-iframe.polycom.com/kb/viewdocument.do?noCount=true&externalId=47015
https://knowledgebase-iframe.polycom.com/kb/viewdocument.do?noCount=true&externalId=47063
(要パートナー権限)
Support for Zoom Rooms 5.6.6
G7500, Studio X50, と Studio X30 Poly VideoOS software 3.5.0 での Zoom Rooms と Zoom Rooms Controller applications は 5.6.6 になります。Zoom Rooms for Appliance 5.6.6での機能追加・不具合修正が利用可能です。
https://support.zoom.us/hc/en-us/articles/360042041011
6月22日現在、最新は5.6.7 となりますが、Zoom Rooms として ZDM に登録後、アプリケーション単体でのアップデートが可能です。
Saving Logs to Internal Storage
このリリースでは、ログの書き込みが内部ストレージに行われるようになりました。Poly Video OS 3.3.0 以降、ログはデフォルトでメモリ領域に書き出し、再起動時には消去される実装に変更されています。Poly Video OS 3.5.0 では、この通常時のログに加え、設定で内部ストレージにログを書き込むオプションを追加しました。内部ストレージに保存されたログは、トラブルシューティングの手助けになります。内部ストレージのログは2週間保存され、2週間経過後は過去のログ保管方法に移動し、内部ストレージからは削除されます。
設定方法
https://documents.polycom.com/bundle/polyvideomode-ag-current/page/t4989029.html
システムの内部ストレージへのロギングを有効にして、通常のロギング操作が失敗する原因となっている重大な問題のトラブルシューティングに役立てます。
Support for Pairing TC8 with Wi-Fi as the Primary Network
このリリースでは次のプライマリネットワークとしてのWi-Fi 機能拡張で、TC8 のペアリングサポートが含まれています。TC8 と 本体は同じネットワークサブネットにある必要があります。
*プライマリネットワークで Wi-Fiが利用できるのは Teams Mode / Zoom Mode のみ
Camera Improvements
このリリースでは下記のカメラ機能向上が実装されています
This release includes the following camera improvements and additions:
● USBカメラのパン、チルト、ズーム機能の向上。例: EagleEye IV USB カメラのPTZ機能をTC8/タッチスクリーン、遠隔制御した際のスピードアップ
● G7500/Studio X50 Poly Video モードおよびZoom Rooms モードでの Logicool Rally Ultra HD PTZ USBのサポート(映像のみで音声は入力不可)
● EagleEye Producer グループフレーミングを RealPresence Group Seriesリモコンを使ってキャリブレーション
また、ビデオ入力設定の周波数設定 50 hz が EagleEye IV USB カメラでも反映されるよう修正されました。
https://knowledgebase-iframe.polycom.com/kb/viewdocument.do?noCount=true&externalId=46690
Using a Poly G7500 or Poly Studio X unable to change a Poly EagleEye USB IV to 50hz
Native Interoperability with BlueJeans
Poly は Studio X50 と X30 のパートナーモード を BlueJeans に拡張し、ネイティブアプリによる相互接続性を拡張しました。 BlueJeans software (0.1.0.23) は現在ベータのフェーズです。利用のためにはBlueJeans クラウド側での準備が必要です。
Support for New USB Cameras
Poly は Studio X50/G7500 Poly Videoおよび Zoom Rooms モードについて追加で サードパーティ製USB カメラをサポートします:
Poly Video Mode
https://documents.polycom.com/bundle/polyvideomode-ag-current/page/c4441032.html
Poly Partner Mode
https://documents.polycom.com/bundle/polypartnermode-ag-current/page/c4441032.html
USBカメラサポート
Poly Studio USB | EagleEye IV USB | EagleEye CUBE USB | EagleEye Mini |
Vaddio ConferenceSHOT AV |
Huddly IQ Conference Camera |
Logicool Rally Ultra HD PTZ USB camera |
INOGENI 4K2USB3 | |
Poly Video Mode | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Zoom Mode | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
以上です。