2021年8月に Poly G7500, Poly Studio X ファミリー共通のソフトウェアである Software 3.6.0 がリリースされました。3.5.0 との差分をリリースノートをもとに解説します。機能タイトルはリリースノートと合わせるため意図的に英語にしています。
参考情報
Poly Video OS Software 3.6.0 新機能
Support for Poly Studio E70 Camera
Poly Studio E70 は、Poly VideoOS 3.6 以降を実行しているPoly G7500システムでサポートされているデュアルカメラソリューションです。
Poly Studio E70 カメラは、オーディオピックアップ用のマイクと完全なトラッキングおよびフレーミング機能を備えたスタンドアロンのUSB 4K カメラです。Studio E70カメラは、ビデオとオーディオで最大7.6 m(25フィート)のカバレッジを提供します。
Studio E70 でのスピーカーフレーミングとグループフレーミング
スピーカーフレーミングにより、Studio E70 はどの参加者がアクティブに話しているかを判断できます。次に、カメラは、ビデオを遠端に送信するときにスピーカーをフレームに収めます。グループフレーミングを使用すると、カメラは1つまたは複数のスピーカーに自動的に焦点を合わせ、すべてのスピーカーを遠端に表示できます。
最初に、一方のカメラが現在のビューをキャプチャし、もう一方のカメラがマイクを使用して次のターゲットを音声追跡します。通話参加者がカメラのパン、チルト、ズームを確認できないように、カメラはビデオを表示する前にスピーカーをフレームに収めます。2人が交互に話す場合、一方のカメラが最初のスピーカーを追跡し、もう一方のカメラが2番目のスピーカーを追跡します。
Product Overview of Poly Studio E70 Camera
Poly Control App
Poly Control App を使用すると、ユーザーはコンピューターまたはモバイルデバイスから Poly Video Mode で G7500、Studio X30、または Studio X50 システムを制御できます。
本機能はプレビュー機能です。今後のリリースで、変更/削除される可能性もあります。
ユーザーはビデオシステムに接続した後、通話の発信と管理、カメラ設定の制御、共有コンテンツの操作を行うことができます。
Poly Control App を有効にする
ユーザーがコンピューターまたはモバイルデバイスから G7500 または Studio X ファミリーのシステムを制御できるようにすることができます。
手順
Support for Extron Room Controls
PolyTC8デバイス用にExtronControlを構成し、ユーザーが、照明、ブラインド、ディスプレイなど、Extronデバイスと連携するように構成されたスマートデバイスを制御できるようにすることができます。
この機能を使用するには、Extron IPCP Pro コントロールプロセッサとExtron Controlアプリのライセンスが必要です。Extron 製品の購入と構成、およびExtron Control for Poly TC8の使用の詳細については、http://www.extron.com/polyサイトを参照してください。
環境制御を有効にする
システムのWebインターフェイスで、TC8デバイスが[環境]メニューオプションを表示できるようにし、ユーザーがExtron RoomControlアプリケーションを使用してスマートデバイスを制御できるようにします。 Extronコントロールプロセッサで、照明、電子シェード、モニター、ディスプレイなどの部屋の要素を構成します。 手順 システムWebインターフェイスで、[一般設定] > [システム設定]に移動します。 下では環境のためのチェックボックスを選択し環境コントロールを有効にします。 [保存]を選択します。
TC8デバイスでExtronControlアプリをセットアップする
システムWebインターフェイスで[環境制御]メニューオプションを有効にした後、TC8デバイスでExtronルームコントローラーをセットアップします。 手順 TC8デバイスで、[環境]を 選択します。
初めて環境にアクセスすると、ルームマネージャーメニューが表示されます。 [部屋を追加]を 選択します。
Extron制御プロセッサのIPアドレスまたはホスト名を入力し、[次へ]を選択します。
コントロールプロセッサのユーザー名とパスワードを入力し、[次へ]を選択します。 一意の部屋名を入力します。 コントロールプロセッサに複数のユーザーインターフェイスが設定されている場合は、TC8デバイスに表示するユーザーインターフェイスを選択します。 [送信]を選択します。 TC8デバイスでExtronControllerアプリをセットアップすると、ユーザーはアプリケーションにアクセスして、電子シェード、モニター、プロジェクター、およびExtron制御プロセッサーで構成されたスマート照明を制御できます。
注: Extron Room Control設定で常にステータスバーを表示できるようにすると、TC8デバイスの画面が頻繁にちらつきます。画面がちらつくのを防ぐために、ステータスバーを非表示にします。
また、Extron デバイスがなくても、Demo モードで体験をすることが可能です
Support for Zoom Rooms 5.7.0
G7500, Studio X50, と Studio X30 Poly VideoOS software 3.6.0 での Zoom Rooms と Zoom Rooms Controller applications は 5.7.0 になります。Zoom Rooms for Appliance 5.7.0での機能追加・不具合修正が利用可能です。
https://support.zoom.us/hc/en-us/articles/360042041011
Zoom Rooms for Appliances 5.7.0 と Poly Video OS の対応
Zoom Smart Gallery public Beta
本リリースでは Smart Gallery (Phase 1) 機能は Zoom による要件を満たした Zoom 顧客向けの Public Betaリリースとなります。Zoom Rooms 利用者はこの機能を体験できます。
Zoom Smart Gallery 機能を解説します。
Smart Galleryとは?
Zoom Smart Gallery はカメラ映像の中から、興味のある領域(例:話している人)を拡大し、個別のビデオストリームとして送信する機能です。それに加え、全員の参加者がわかる映像も個別に送信します。 Zoom Rooms ではシステムのカメラ(Studio X50 内蔵カメラ) を Logical Camera と呼び、カメラ映像から興味のある領域を拡大したものを Virtual Camera と表現しています。 リモートの Zoom Meeting クライアントギャラリービューなどでは、それぞれの映像は個別の参加者として、個別ストリームとして表示されます。会議室とリモートの参加者が平等な参加ができるように開発された機能になります。
Zoom のパートナーはこの機能を利用するカメラで、 Zoom Room アプリケーションで利用するために決められたルールに従い、かつ会議室で話している人を適切にフレーミングする技術を必須としています。7月8日現在、この機能が利用できるのは Poly だけです。
Smart Galleryを有効にすると、Poly システムは継続的にカメラ映像の中から今現在話している人またはその前に話していた人を見つけ出し複数の領域を確定します。なおこの領域の決定方法は下記実装をベースにしています:
システムが興味がある領域を決定すると、その人を中心にできるだけ小さく切り取ります。その結果、カメラ解像度や視野角、距離によって不自然になる場合もあります。Zoom Room アプリケーションに最大2つの Virtual Camera が Zoom Room アプリケーションに次の順番で送られます。
:
それぞれの異なった個別のカメラ映像は、現在の話者とその領域を捉えます。 Zoom Rooms アプリケーションは Zoom Meeting(クラウド)に対し Logical Camera の映像を送信します。Logical Camera の動作は表示、非表示に応じて、ビデオストリームも送信、停止を自動的にします。
Zoom Smart Galleryは Zoom Room Appliances (Android) 向けの機能です。.
Poly ではStudio x30 と x50が対象です。
Studio x30 または x50 ではv5.7.0.1439 を搭載した PolyOS v3.6.0 が必須です。
PolyOS 3.6.0と ZR 5.7.0を搭載した、Studio X30,X50 を Zoom Room としてZoom Rooms ライセンス登録すると、通話中の Zoom Room Controller にスマートギャラリーの選択肢がカメラ制御から出てきます。 Zoom for Home モードではご利用いただけません。
Studio X50 と Studio X30 のグループフレーミング、話者トラッキングの機能拡張です。 本機能拡張では、遠くを見ているあるいは遠くに座っているユーザを利用者の検知のパフォーマンスを向上させました。
Deleting a Certificate from TC8 Device
ビデオシステムの Web 画面を通じて TC8 に利用者が個別にインストールした証明書を削除できるようになりました。利用者が全ての TC8 のインストールした証明書を削除しても、工場出荷時にインストールされた証明書は残ります。 TC8 デバイスがビデオシステムからコピーしている証明書は削除できません。
Device Mode Auto Launch
Zoom Rooms 会議プロバイダを利用していて USB ケーブルを接続すると自動的にデバイスモードが起動します。USB ケーブルを抜くと、20秒から30秒で自動的にデバイスモードから抜けます。
•prov.heartbeat.interval パラメータを設定する場合、 RealPresence Resource Managerに追加のカスタムパラメータが必要です。
–reports.enabled="true”
–reports.server.URL=<IP/FQDN address of the RealPresence Resource Manager server>
Command-Line API Command Enhancements
ボタンとコンテンツ制御の CLI が追加されています
•Button API Command Updates
–Simulates remote control button buttons. Some commands may not be available with your conferencing provider.
•Syntax
–Parameters available in Poly Video Mode only:
obutton <call|hangup>
obutton <keyboard|mute>
–Parameters available for all conferencing applications
obutton <#|*|0|1|2|3|4|5|6|7|8|9|.>
obutton <down|left|right|up|select>
obutton <back|menu>
obutton <mute|volume+|volume->
obutton <delete|period>
•Content API Command Updates
–本リリースでは、コンテンツトレーにある全てのコンテンツを隠するパラメータが追加されました。すでに全てのコンテンツがコンテンツトレーから隠されている場合、“error: not allowed”を返します。
•Syntax
–Content hide all